コトラーのプロフェッショナル・サービス・マーケティング
フィリップ・コトラー

定価: ¥ 4,200
販売価格: ¥ 4,200
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発売日: 2002-12-11
発売元: ピアソン・エデュケーション
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供給過剰時代の新たなマーケティングの在り方
この本は、いわゆる士業のマーケテォイングについて明快な切り口で解説しているが、内容を読むに連れてこれは士業に限らず、現在のマーケティング全般に言えると気がつきました。
需要過剰時代から供給過剰時代に既に既に突入した現在においては、やはり顧客からの信用/ロイヤリティが重要である事に代わりはありません。ただ、他のマーケティングプロセスと違う点は、製品だけで評価されるのではなくサービス提供プロセスも顧客の評価に関わる事か。
何れにしろ、コトラーの視点はどの様な視点からもファンダメンタルで明快なマーケティングポイントを切り開いてくれる。
「士業マーケティング」を教える書
本書のようなプロサービス業におけるマーケテイングを体系的に理論づける作業は、日本の学術書を探したが見つからなかった。特に「士業」と言われる知的労働者のマーケテイングを論じ、かつ信頼がおけるものは本書しかなかった。士業の方々も集団化して多人数で案件に当たる時代であり、「士業とは何か?」をこの本により確認されればどうか。本書は価値ある1冊である。
士業者間の競争を勝ち抜き、より良き顧客関係を構築するために
わが国の経済社会が成熟化するなかで、大学院などプロフェッショナル・サービスを担う人材を育む環境はやっと端緒についたばかりだと言える。学ぼうとする者には制度の混乱や文科省の縦割り行政に悩まされることも多いだろう。しかし、実際に「士」を手にしてもプロフェッショナル・サービス間の競争が激化するのは、むしろこれからと言うべきだろう。そんな士業者などプロフェッショナルにマーケティングのパースペクティブを与えるのが本書の役割。本書が提供する知見を持つか否かでは、士業者などのその後のビジネス展開は大きく変わるかもしれない。
第1に特徴的なのは、コトラーらしいオーソドックスな「モダン・マーケティング」を展開しながらも、会計事務所、法律事務所、病院などのプロフェッショナル・サービスの事例を用いて論理展開していることだろう。今後競争が激化するわが国の士業者などにとっては、先に競争的な環境にある米国の事例は、参考になりそうだ。
第2に、当然ながらサービス・マネジメントの視座を提供することである。この点から、「プロフェッショナル・サービスの12のキーポイント」、「特有の10の問題点」として論理展開し、また、所謂マーケティング・ミックスは「4P」ではなく「8P」により計画する点は、抑えておく価値がある。
第3に、本書の趣旨から当然ながら、プロフェッショナル・サービス向けに編纂されていることにある。例えばわが国の昔気質の士業者には、マーケティングに対する偏見、卑下がありそうだ。その高いプライドは大切だが、他方、武士は食わねど高楊枝というわけにもいくまい。また、本書が「品質が命」と明言していることからも、昔気質にも安心して読めるのではないだろうか。
プロフェッショナル・サービスに携わる者は良くも悪くも知的「職人」。故にその分野に入り込んで胃の中の蛙にならないとも言えない。豊かなクライアント関係を構築する視座は、今後の士業者にとっては特に重要なものになるのではないだろうか。



